保育SOWラボについて

顧問 佐伯胖

教育方針イメージ

保育Sense of Wonderラボ開設によせて

「保育する」とはどういうことでしょうか。子どもたちがのびのびと、やりたいことをやり、知りたいことを知り、かかわりたいモノ・コト・ヒトとかかわることで、その子ども独自の人間らしさが輝き出ることに、感嘆の目を向けることではないでしょうか。
しかし現実の保育者は「あれもしなくちゃ」「これもしなくちゃ」など多種多様な「してあげるべきこと」に追い立てられており、そういう現状からは「そんなヒマはない!」というお叱りを受けるかもしれませんね。
でも、そんな「超多忙」の中で、ふと垣間見る子どもの姿に、「おや?」、「あれ?」、「なんで?」・・という、私が「どうなんだろう(DO-NAN-DARO:DND)感」と呼んだ感覚が沸き起こることがあるのではないでしょうか。
それはほんの一瞬(コンマ・何秒)かもしれません。でもそれはまさに「天から降ってきた賜(たまもの)」で、やり過ごすのはもったいない。これまで当然と考えていた子ども観や、当然こうなるだろうという想定が、根本からひっくり返ることになるかもしれないのです。
そのとき、ふと立ち止まって、あらためて、自分を忘れて、その子自身になりきって、その子がやろうとしていることに身を寄せたとき、私たちの心に驚きと感嘆が沸き起こるのではないでしょうか。
それが「センス・オブ・ワンダー(Sense of Wonder)」なのです。
「保育SoWラボ」というのは、そういう賜(たまもの)のような瞬間を取り逃さないという決意とともに、そのような瞬間の意味を、改めて掘り下げて考え、味わってみましょうという呼びかけを表明するものです。多くの保育関係者のみなさまの参加をお待ちしています。

佐伯 胖

 


代表 井桁容子

目標イメージ

ごあいさつ


幼い子どもは、自分の思いや感じていることをことばで十分に伝えることができない分、表情や声、仕草や行為で表現します。
一方、言葉を自由に使いこなす大人は、つい感じることを後回しにして言葉に頼り過ぎの日常になりがちです。すると、言葉にならない子どもの思いは、見落とされ気づいてもらえないままになってしまいます。ちょうど、道端に咲いている小さな花が見落とされるような情景と似ていて、気づかなければそこに無かったことになってしまうのです。
保育者や教育者は、このようなことをできるだけ少なくして、共感と確かな洞察力を持って子ども一人一人の思いを大切にして、一人の人間として尊厳を持って関わっていきたいものです。そのためには「なんか変」「おかしいな」「いつもと違う」というような驚きや感じる心(センサーセンス・オブ・ワンダー)が重要です。その気づきが、洞察力を高め、バランスを保つ大切なセンサーとなるからです。保育・教育に関わる大人は、センス・オブ・ワンダーを持ち続ける努力をし続けていくことで、保育が面白くなり、意欲がわき、子どもや保護者、そして同僚と共に育ち合う関係づくりにつながっていくと考えています。
このような考えを基に、保育SoW(Sense of Wonder)ラボでは、スタッフの様々な専門性を活かして多角的に話題提供を心がけることで保育の面白さ、奥深さ、そして重要さを語り合い、確認しながらの学びの場を提供してまいります。子どもだけでなく皆様のwell-beingを目指して、この場をおおいにご活用いただきたいと願っております。
                    

保育sense of wonderラボ代表
                        井桁容子